メダカを飼育するのによくお客様に聞かれることは飼育場所のことです。
屋外飼育が良いのか、屋内飼育が良いのか、今日はそれについてお話しします。
どちらが良いかというと、僕は繁殖をめざすならメダカ飼育は圧倒的に屋外飼育のほうが良いですと答えます。
その理由は三つあります。
まず一つ目は日光の影響です。
メダカは光の魚と言われるほど日光は大切な存在です。
日光を浴びることで、メダカはビタミンAとビタミンDを形成してカルシウムの吸収を良くします。
日光がメダカの病気を防いでくれて、成長も早くなります。
屋外飼育は屋内飼育に比べて元気で強く、成長も早く大きなメダカに育ちます。
太陽光は水中の植物プランクトンもしっかり育ててくれるため屋外飼育のメダカはエサが豊富なのです。
日光が差し込む屋外でできるあのグリーンウォーターがそうです。
緑のゆりかごと呼ばれるグリーンウォーターには豊富な植物プランクトンが含まれていて、稚魚から成魚までが常に栄養を補給できています。
日光浴したメダカは発色もしっかりして良くなります。
これも日光の影響でビタミンを体内で形成して色揚げ効果につながると言事です。
メダカの産卵についても日光が大切な存在なのです。
メダカは日光の明るさを感じ取って産卵を行います。
雨の日や曇りの日は産卵数が少ないのはこの為です。
産卵期の期間も日照時間で季節を認識して本能で行われるし、卵の孵化率も日光を浴びることで上がります。
それでは生まれたての針子やまだ小さな稚魚に日光の紫外線を当てても大丈夫なのかと思われる方もおられると思います。
答えは大丈夫です。
むしろしっかりと日光を当てることが大切です。
稚魚の成長も早くなるし強く育ち、太陽光で育った植物プランクトンを食べる事で餓死も少なくなります。
ただ気をつけいないといけないことは、真夏の時期の長時間の直射日光は気をつけましょう。
これは日光の紫外線が悪いのではなく、直射日光による水温上昇が問題です。メダカは水温が39℃を超えたら生きていけません。
急な水温変化もメダカにストレスを与えます。
真夏はスノコやヨシズなどで日陰を作ったり、午前中だけ日の当たる反日蔭(はんひかげ)の場所に飼育容器を移すなどの対策を取ってください。
水温変化の影響を受けない深い飼育容器にすることも良いでしょう。
日光以外にも屋外飼育にはメリットがあります。
バクテリアが水質を安定させてくれて、水換え頻度も減ります。ろ過バクテリアといってアンモニアなどの毒性が強い成分を、毒性の弱い成分に変えてくれます。
この様にバクテリアの微生物によるろ過を「生物ろ過」といいます。
屋外では水が少しこぼれたりしても問題ないという点でもメリットと言えます。
そして屋外の飼育容器は雨や風が水面を波たたせて酸素を供給してくれます。
以上の理由で繁殖をさせるなら圧倒的に屋外飼育のほうがメリットはたくさんあります。
全国のメダカブリーダーのほとんどは屋外飼育かビニールハウス飼育です。
日本の四季に対応できるメダカだからできる屋外飼育でもあります。熱帯魚は屋外での飼育は難しいです。
では屋内飼育でメダカは飼育できないかというとそんなことはありません。
屋外飼育に比べて育ちにくいということはありますが、育てることは可能です。
ですができる限り、日光の恩恵を受けることができる窓際が良いでしょう。
やむを得ず暗い室内で飼育する場合は、LEDや照明を使って飼育してあげましょう。
屋内飼育のメリットもあります。
外気温の水温変化の影響を受けにくく、真夏や真冬の過酷なほどの水温変化が少ない事や、水温をキープする冷却ファンやヒーターなどのアイテムを、
使用できるのも屋内飼育のメリットで、年中メダカの快適な水温を保つことができます。
それと、屋外飼育では鳥や動物による被害が考えられるので、対策する必要があります。ですが屋内飼育は被害の可能性は少ないです。
メダカをじっくりと観察出来てメダカセラピーを楽しめるという利点も屋内飼育にはあります。
これらは室内のみの強みと言えるでしょう。
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