4月のメダカの管理
水温の変化が激しい季節、白点病に注意が必要
この季節のメダカは栄養をつけて産卵期の準備に入ります。徐々にエサを増やしていきましょう。5分で食べきる量を目安に一回の量を決めます。この時期からエサの回数を一日二回に増やしてしっかりした栄養を与えてください。気を付けていただきたいのは、日没がまだ早い季節ですが、日没二時間前にエサを与えてください。メダカはエサを消化するのに二時間かかります。消化の前に睡眠状態に入ると消化不良を起こします。
この時期のメダカは春を前に温かい水を求めて水の流れに乗って外に出てしまう事があります。雨の増水によって水路の奥から田んぼに生息する習性もこれからです。飼育容器の水はあらかじめ余裕をもってあふれない量にしておくか、飼育容器の水面の高さに小さな穴を開け、それ以上に水面が上がらないようにするなど工夫するとよいでしょう。
昼と夜の温度差が激しい季節は白点病が出やすくなります。日々の観察をして白点病の症状があると、すぐにその個体を隔離して伝染するのを防ぎましょう。
水温が上がり、水換えが必要になってきます。二週間に一度、全水量の四分の一程度の交換でよいです。
5月のメダカの管理
産卵が始まるメダカシーズンの到来
春が訪れ、日照時間も長くなり気温の上昇によって水温も上がり、メダカの産卵期に入ります。メダカは日照時間12時間以上、水温24℃以上の条件で春を感じ、産卵を始めます。
繁殖を目的とする場合は浮草や水草を入れて、産卵の準備をしてあげましょう。ホテイ草(ホテイアオイ)の根はメダカが卵を付けやすく産卵に適しています。
しっかりした栄養素の産卵用のエサを与えましょう。給餌の量を増やすのではなく、回数を徐々に増やしていくのがコツです。大量のエサは消化不良をおこす事と、残りエサによる水質悪化につながります。
産卵期はピースガーデンでは3時間毎に一回のエサを与えています。
この頃から日差しが強くなり、水の蒸発による、飼育ケースの水位が下がるのが急激に早くなるので注意が必要です。
6月のメダカの管理
梅雨の雨の増水に注意
この時期は何と言っても梅雨の雨による増水で飼育ケースからメダカが飛び出すおそれがある事が心配です。あらかじめ水位を低くする対応などが必要です。4月の管理でも触れましたが、水位が上がらない様、水面高さに小さな穴を開けたり、雨が降る事が分かっている日は蓋をするなどの対策も有効です。
メダカの産卵はどんどん増え、メダカも活発に動き始めます。
室内と屋外の気温差もなくなり、移動が無理なく行える季節です。この時期を過ぎると、できるだけメダカは外で飼育する事をおすすめします。屋外飼育のほうがメダカは元気に色鮮やかに大きく育ちます。太陽の恩恵を受け、紫外線を浴びて病気にかかりにくかったり、微生物やプランクトンが発生しそれを食べるメダカは栄養をたくさん摂取できます。メダカは元来、日本の気候で太陽の光を浴びて何百年も生存してきた魚です。光の魚とも呼ばれます。
この時期からしっかりした産卵を楽しみましょう。メダカが産卵を続けるという事は、水質が安定している証拠と言えます。
昼に水温が上昇することが多く、白点病がでやすいので注意が必要です。
水換えは二週間に一回、全水量の三分の一を交換しましょう。
7・8月のメダカの管理
水の傷みやすい季節
メダカは水温40℃まで耐える事ができる強い魚ですが、真夏の直射日光の下では水温は40℃を超えメダカを全滅させてしまいます。理想は朝、日光が当たって昼から日陰になるような場所にメダカを置く事ですが、なかなかその様な場所は難しいので、すだれをかけるなどして暑さ対策をしてあげましょう。
また、真夏のこのシーズンは驚くほど水の蒸発が早く、こまめな水補給が必要になってきます。
メダカが活発に泳ぎ回り、産卵期もピークを迎えます。毎日のように卵を産卵します。
メダカが活発になり、エサの量が増え排泄物が増えれば、水質悪化も招きます。この時期は毎週水替えを行うようにしましょう。
産卵期により、エサの回数も増やしていきましょう。できれば朝昼晩の三回の給餌が良いでしょう。
水質が悪化しやすいこのシーズンは「尾腐れ病」にかかりやすくなります。定期的な水換えで水質を良好に保ちましょう。
9・10月のメダカの管理
冬越しの準備の為に栄養補給
水温が下がり始め、日照時間も短くなってくると、メダカは産卵しなくなります。産卵期を終えたメダカがゆっくりと休息するシーズンに入りますが、実はこの時期にしっかり栄養を蓄えて脂肪を付けていないと、冬越しできなくなる個体がでてきます。夏同様の産卵用の栄養豊富なエサを与えましょう。メダカがエサを食べる量は減ってきますので朝夕の二回、5分で食べきる量を与えましょう。日も短くなるので日没の二時間前までに給餌を終わらせるよう注意が必要です。
9月はまだ比較的水温が高いので「尾腐れ病」に注意、10月に入り水温が下がると「白点病」に注意しましょう。
水換えは二週間に一回、全水量の三分の一を交換しましょう。
11月・12月のメダカの管理
寒くなりメダカの活動が鈍くなる
日によって寒暖の差が激しいこの季節はメダカの様子を見ながら少量、給餌をしましょう。メダカは水温が下がれば活動が鈍くなり、エサも食べません。昼の水温が上がった時間帯を狙って給餌するのが良いでしょう。給餌は一日一回で十分です。
メダカの水換えも終了して大丈夫です。水温が下がってメダカの食べるエサの量も減り水質悪化もしなくなります。メダカは落ち葉や枯れ葉の下で冬越しをするので11月くらいから、飼育ケースの中に落ち葉を入れて準備してあげましょう。メダカの数にもよりますが10枚ほど入れてあげれば十分です。
12月になり、メダカが活動しなくなると、運動しないので代謝も抑えられ、エサはまったく食べなくなります。省エネ状態に入ったようなもので給餌もこれでストップしましょう。
メダカは0℃~40℃の水温まで耐えれる強い魚ですが、それは自然に徐々に変化した水温に対応できるもので、急激な水温の変化は最悪の場合死んでしまう事があります。この時期の飼育ケースの移動や水換えは気を付けてください。暖房を使用した部屋なども急激に水温変化がおきるので、温度変化の少ない場所で飼育しましょう。
水温が著しく低いこの時期は、メダカは病気をおこしにくくなります。大切なのは何もせずそっとしてあげてストレスを与えないようにする事です。
1・2月のメダカの管理
冬越しをするメダカはほとんど動かない
寒さの厳しいこの季節は氷点下に気温が下がり水面に氷が張ってもメダカは水底でじっと冬越しをします。
水底まで凍ってしまうとメダカが死んでしまうのでできるだけ深い飼育ケースが良いでしょう。底に落ち葉を敷きメダカの潜る場所を作ってあげましょう。
屋内飼育の場合は、暖房をきかして温まって後に暖房を切った夜などに一気に部屋が寒くなり急な水温変化でメダカがストレスを受けるので暖房の無い部屋に移しましょう。
この時期はメダカが活動してない限り、エサはやらなくても大丈夫です。動かないメダカは体力を消耗しないので代謝が抑えられエサも食べません。
ホテイ草などの浮草を入れていた場合は冬には枯れてしまうので取り除きましょう。水質悪化の原因になります。
冬の間はメダカは病気にかかりにくくなります。あまりにも体力が落ちてしまうと水カビ病がでる事があります。
水質が著しく汚れていなければ水換えは一カ月に一回で十分です。
3月のメダカの管理
春に向け、飼育水を綺麗にしましょう
日に日に暖かくなり春が訪れる季節、水温が上がるとともにメダカも少しずつ活動するようになります。しばらくは水底の藻やプランクトンを食べていますが、スイスイ泳ぐようになったら少しずつエサを与えましょう。消化不良をおこさない様、徐々に増やしてあげましょう。給餌は一日一回で十分です。
3月下旬になって水温も上がれば、落ち葉を取り除き、新しい元気なホテイ草入れてあげましょう。
冬越しの間、ほとんど水換えを行っていない場合は水換えをしましょう。砂底も一度綺麗にするリセットという水換えを行っても良いと思います。